金魚の水槽のろ過装置としてポピュラーな上部式フィルター。ホームセンターやアクアリウムショップ、通販でも手軽に購入することが出来ます。シンプルな構造でろ過能力が高く、メンテナンス性も良い万能なろ過装置。それが上部式フィルターです。ここでは上部式フィルターの使い方や構造を解説いたします。

上部式フィルターってどんな仕組みのろ過装置?

上部式フィルターは水を汲みあげてろ過する仕組みです

金魚にとって一番大切な水環境作りにはろ過装置は必要です。その、ろ過装置の種類の一つが「上部式フィルター」といわれるものです。上部式フィルターは水槽の上部にろ過装置を設置し、水槽の水をポンプで汲み上げ、濾過層を通過させることで水槽の水を浄化します。投げ込み式フィルターに次いでポピュラーな、ろ過装置の一つです。水槽の上部に設置するためメンテナンスがしやすく、仕組みも水槽の水を汲み上げてろ過された水がまた水槽に戻る仕組みでとてもシンプルで使いやすいフィルターです。

上部式フィルターはろ過層のマットでろ過します

上部式フィルターはポンプによって汲みあげらた水槽の中の水が濾過槽に設置してある、ろ過マットによって金魚のフンやエサの食べかすが濾されることで水槽内の水をろ過します。ろ過マットは綿やスポンジのような素材でできています。濾過槽にろ過マット以外にバクテリアを住み着かせるリングや活性炭を仕込んでろ過能力を上げることも出来ます。

上部式フィルターの使い方

上部式フィルターの使い方は簡単です。水槽の上部にろ過装置を設置し、濾過層の中には専用のフィルターを設置します。ホームセンターやペットショップ、通販などで様々なフィルターが売られています。フィルターが二層、三層になっているものや、活性炭が配合されたものなどバラエティーに富んでいます。一番シンプルなフィルター一層のみのものはホームセンターの金魚売り場などで5枚セットで安いものだと300円程度です。上部式フィルターのメーカーによって濾過層の大きさが若干差異があるため、フィルターのメーカーによっては加工が必要なものもあります。

ポンプの電源を入れればろ過が始まります

水槽に上部式フィルターを設置し、水槽内に水を満たし、ポンプの電源を入れれば、ポンプから水槽の水の汲み上げが始まり、ろ過が開始されます。とっても簡単ですね。

上部式フィルターの特徴は?

上部式フィルターの特徴は安価でシンプルでろ過能力の高さを兼ね備えています。60cmの金魚水槽でにごりがある場合、新品のフィルターを設定して1時間も上部式フィルターを回せばにごりが取れます。ろ過された水が吐水口から水槽に戻る際に空気を取り込み、酸素を水槽に送り込むため、別途エアレーションの必要もありません。(注意:金魚の量と水槽の大きさによっては上部式フィルターの吐水だけでは酸素が足りない場合もあります。)ホームセンターなどでは水槽、上部式フィルター、照明がセットになっている水槽セットが販売されているので、多くの金魚飼育に初心者の方にとっては入手しやすく、使いやすいろ過装置の一つです。60cm以上の水槽を設置するのならば、上部式フィルターは必須といっても過言ではないでしょう。

上部式フィルターのデメリットは?

上部式フィルターのデメリットはろ過装置から水槽に水に戻る際の水流の強さです。上部式フィルターから戻る水の水流は強めです。金魚の種類の中には強い水流に弱い金魚があります。和金やコメットなどの流線型の金魚は強い水流に強いです。しかし、ランチュウやオランダ獅子頭型など強い水流に弱い金魚を飼う際は注意が必要です。上部式フィルターの水流を弱めるためには吐水口をL字型の吐水口を使用せずに真下に水を落とすと良いでしょう。

上部式フィルターは水槽内をふさぎます

ほとんどのメーカーの上部式フィルターは水槽の縦半分をふさぎますので、水槽内の作業が若干しづらいです。水草を植えたり、流木などを設置する場合に少々不便に感じます。

吐水口から落ちる水の音が気になる

上部式フィルターの濾過層から水が落ちる際にチョロチョロと水が落ちる音が少々気になります。音が気になる際はほとんどのメーカーで吐水口のパイプの長さが調整できるので水面より下に長さを調整し、チョロチョロ音が出ないようにします。その際はエアレーションの役目がなくなり、水槽に酸素が取り込めなくなり、金魚に酸素がいきわたりません。エアーポンプにエアーストーンをつけてエアレーションを行います。

上部式フィルターのまとめ

金魚飼育の初心者から玄人の方まで幅広く使用されている上部式フィルター。本格的に金魚を飼うことを考えるなら上部式フィルターの設置はおススメです!

The following two tabs change content below.

僕たちの金魚。編集部

金魚の飼い方編集部です。金魚を飼い続けて早20年。初心者からベテランまで金魚の飼い方のコツや器具の解説をご説明いたします。