金魚の水槽にとって砂利は必需品です。砂利は水槽内のバクテリアを定着させます。バクテリアは水槽の水質を浄化します。水質の浄化だけではありません。金魚の退色を防ぎます。金魚は直射日光のような強い光を浴びると色が抜けていきます。水槽内の砂利が光の反射を抑えて金魚の退色を防ぎます。また、水槽内に砂利を敷かないと殺風景なものです。ここでは金魚の砂利の選び方や掃除などのメンテナンス方法を解説いたします。

金魚の砂利はどのような種類を選べば良いか?

どのような砂利でも大丈夫。しかし、アクアリウム用の物を使用!

金魚の水槽の砂利はさほど神経質になる必要はありません。熱帯魚や水草の繁殖のためにはph値を考えた専用の砂利を使う必要がありますが、金魚の水槽の場合は好みの砂利を選んでください。ただし、「金魚用」「アクアリウム用」の砂利を使ってください。金魚の砂利は100均でも売っていますね。園芸や土木工事用の砂利だとあく抜きが必要になる場合もあります。

金魚の砂利は砂利以外の物も売っているけど大丈夫?

金魚の砂利はホームセンターやアクアリウムショップに行くと様々な素材の物が売られています。セラミック製やガラス製、サンゴ砂などはどれも金魚の砂利として使っても問題ありません。ただし、ソイルは崩れやすく水質が濁りやすいのでおススメいたしません。ソイルとは土を固めたものです。元来、水草の育成用の砂利です。

金魚の砂利で最もポピュラーなのは大磯砂!

金魚の水槽の砂利として最もポピュラーな砂利は大磯砂です。大磯砂は小粒の黒色が主体の砂利に細かい貝殻が混ざったもののです。大磯砂は名前の通り神奈川県の大磯海岸で採取されていた砂利ですが、現在は採取禁止のため海外から似たような砂利が輸入され販売しています。大磯砂は古くから金魚やメダカの砂利として愛用者が多いのも特徴です。筆者の金魚水槽も大磯砂を使っています。

金魚の砂利の量はどれくらいが適切?

金魚水槽では砂利の量は3cm位がベスト

金魚水槽に敷く砂利の量は1cm~3cm位の厚さで砂利を敷くのが適切でしょう。金魚は砂利をつつく習性があるので、1cm~3cm程度の厚みが必要です。水草を植えるのであれば根を定着させるために、5cm程度の砂利の厚みが必要になります。60cm規格水槽に1cm~3cmの厚さで砂利を敷くためには5kg~8kg程度の砂利の量が必要になります。

砂利の量が多いと掃除が大変です!

金魚の水槽に砂利を敷くと見た目にもキレイです。キレイだからと言って金魚の水槽に砂利を多く敷いてしまうと水槽の掃除が大変になります。水草の育成を目的としないならば、砂利は3cmを目安に薄めに砂利を敷きましょう。

金魚の砂利の大きさはどうやって選ぶ?

金魚の砂利の大きさは小さめの粒を選ぼう

金魚の砂利の大きさは小さめのものの方が表面積が増えるのでバクテリアが住み着く量が多くなり、水質の安定につながります。金魚の砂利は5mm~1cm程度のものが適切と言えるでしょう。金魚の体長から考えても大きめの粒の砂利では金魚が砂利をつつく事が出来ません。金魚は砂利をつつく習性があるのでつつきやすい大きさのものを選びましょう。

金魚の砂利はバクテリアが住み着きます

なぜ、バクテリアが必要なの?

なぜ、金魚の水槽にバクテリアが必要なのでしょうか?ほとんどの場合金魚の水槽にはフィルターと呼ばれるろ過装置を取り付けて金魚のフンやエサの食べかすなど物理的なごみはろ過できます。バクテリアは水中の有機物を無機物に変えてくれます。バクテリアは金魚にとって有害なアンモニアを分解してくれます。バクテリアはアンモニをより毒性の少ない亜硝酸塩に分解します。バクテリアによる水槽内のろ過の事を生物ろ過と呼んでいます。

金魚の砂利とバクテリアの関係

水槽中のバクテリアは砂利の中に多く住み着きます。水槽内に何も入っていない場合、ガラス面などにしかバクテリアは住み着くことが出来ません。金魚の水槽に砂利を敷く事はバクテリアが住み着くところを作る目的があります。金魚の砂利の中にはサンゴを使った多孔質のものも売っています。多孔質の素材はよりバクテリアの定着と繁殖を促します。人為的にバクテリアを増やすために、ろ過装置内にリングと呼ばれれる多孔質の素材のものを使ってバクテリアを増やす事も出来ます。金魚の大きさや量によってバクテリアを増やす素材を多く使った方が良いでしょう。

金魚が砂利をつつくのはどうして?

金魚の先祖はフナです

金魚の先祖であるフナは雑食性です。フナは水草や小さい生物をエサとしています。そのエサを探すためにフナは川底をつつきながらエサを食べます。そのフナの習性が本能的に金魚にも残っています。金魚は観賞魚のため人からエサをもらう事が出来ますが、本能でフナのようにエサを探しているのでしょう。また、金魚が砂利をつつく行為は金魚が精神的に落ち着くも言われてます。金魚の水槽に砂利を敷くとそのような金魚の習性を鑑賞することが出来ます。金魚が砂利をはむはむとつついている仕草はかわいいものです。

金魚は砂利をつついて飲み込まないの?

金魚は水槽の砂利をつつきますが飲み込むことはほとんどないでしょう。金魚をよく観察していると金魚は砂利をつついて吸い込んでは吐き出すを繰り返しています。金魚は吸い込んだ物がエサかそうではないかを認識しています。ごくまれに金魚が砂利をつついて吸い込んだ際に砂利と口の大きさがピッタリ合ってしまい、金魚の口に砂利が挟まってしまうことがあります。その際はピンセットなどを使って金魚の口に挟まった砂利を取り除いて上げてください。

金魚の砂利についたコケの落とし方

金魚の砂利についたコケは頑固です!

金魚の砂利にこびりついたコケを落とし方は砂利をよく洗う以外方法はありません。水槽から取り出した砂利を園芸に用いられるフルイにかけて、水をかけながらゴシゴシとよくもみ洗いをしてください。フルイにかけながらもみ洗いをすることによって砂利と砂利がこすれコケが落ちます。しかし、砂利にこびりついたコケは落としづらいので砂利にコケが付かないように水槽は直射日光を避けてください。直射日光はコケが繁殖しやすくなります。また、砂利にコケが付く前にこまめな水槽の清掃を心掛けましょう。

洗剤を使って砂利を洗ってはいけません!

金魚の砂利にコケが付いたからといって洗剤を使って洗う事は絶対に止めてください。なぜならば砂利は細かいため砂利の掃除に使った洗剤成分が完全に除去出来ず、砂利の隙間に洗剤が残ってしまうからです。洗剤成分は金魚にとって有害です。多少の水質悪化には強い金魚ですが、洗剤などの化学物質にはとても弱いのです。金魚の砂利を洗う際は洗剤は使わず、流水のみで洗いましょう。

金魚の砂利の掃除方法

金魚の砂利の掃除は全部洗わない

金魚の砂利を掃除する際はバクテリアを残しながら掃除したいものです。砂利を水槽からすべて取り出して洗って水道水などでジャバジャバと洗ってしまうとせっかく住み着いたバクテリアが洗い流されてしまいます。金魚の砂利の掃除は水槽に3分の1程度の水を残して、お米を研ぐように砂利に付いた汚れを洗ってください。特別汚れがひどくない場合はこのような方法で金魚の砂利の掃除は問題ありません。汚れが多い場合は砂利を水槽から取り出してフルイにかけて水を流しながら砂利を洗ってください。

あまりにも汚れがひどい場合は砂利の入れ替えを検討

金魚の砂利がコケがこびりついたり、ひどく汚れてしまった場合は砂利の入れ替えを検討しましょう。砂利を掃除してもフンやエサの食べかす、水草の腐敗したものなどが取り除けない時もあります。そのまま、水槽で砂利を使っていると水槽の水質が悪化してしまいます。また汚れがひどいと汚れにバクテリアが負けてしまい、バクテリアも死滅してしまいます。水質の悪化した水槽は匂いがひどく、室内で金魚を飼育していると室内が嫌な臭いで充満します。また、最悪の場合、金魚が全滅します。

金魚の砂利の使い方の注意点

金魚の砂利はすすいでから使ってください

金魚の砂利を水槽に敷く前には必ずすすいでから使いましょう。洗浄済みと謡った観賞魚用の砂利も多く売っていますが、やはり、汚れや土がついていて水槽に敷いて水を入れると濁りの原因になります。フルイなどで一度すすいでから砂利を使うことをおススメします。

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僕たちの金魚。編集部

金魚の飼い方編集部です。金魚を飼い続けて早20年。初心者からベテランまで金魚の飼い方のコツや器具の解説をご説明いたします。